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今日も今日とて終電で帰宅。
疲れた…、疲れました…、身も心も…。

夢にまで見た研究職ライフ。
残業なんて言葉は知りません、いつも明るく楽しい研究職ライフ。

夢は夢でした。

そんな現実に押しつぶされながら、愛すべきマイ・ホームタウン駅で下車した瞬間、
「ポン太君、こんばんわっス。」と野太い声。

「ん?」と声の主へ顔を向けると、黒いスーツに、先のとんがった今どきふーの黒いピカピカの革靴で、白いシャツの第2ボタンまでを外し、盛り上がる大胸筋の谷間を「これでもか!」と見せ付けた、ワルそうなのが、酔っぱらってトロンとした目で、こっちを見てました。
 


私、地元のお祭りに少々関わっていたため、同じ組子であれば、同年代以外にも何人かは知り合いがいるのです。

この時、声を掛けてくれたのは、私が囃子方の取締をしている時(10年くらい前)に中学生だった「ペー助」でした。

そうと気づいたときの私のセリフが自分ながらに情けないセリフでした。
私「お、お、おまえが…、スーツか…。大きくなったなあ。」

私はといえば、汗と潮でベトベトになった作業服に、疲れた体を包み、乗り過ごしてタクシー代を払うのが恐くて、寝てはいけない、寝てはいけないと、重たいまぶたをなんとか上げ続けたために、しょぼしょぼになった目で、彼を眩しそうに眺めるばかりでした。

ペー助「今日まで3日間、名古屋で研修だったんっすよ。」
私「そんで、今日は打ち上げの飲み会ってことか。おれは仕事でこの時間だぞ、今日も昨日もその前も…。」
ペー助「でも、会社の奴らクライんで楽しくないっすよ。(祭りの)若い衆と飲んでた方が楽しいっすよ。」

あのペー助が…、
私が囃子方の子供だった頃、お祭り当日になると取締の人に「何かおごってー」とねだるのが、とても楽しみでした。
自分の親では決してやらせてもらえない、輪投げとか射的とかを、「ほれ、順番にな。」と何事でも無いようにおごってくれ、「汚いから食べてはダメ」と言われていたお好み焼きとかたこ焼きとかをねだれば、「しょーがねーな、ほれ、皆で食えよ。」と。
稽古の時は、いつも怒ってばかりで恐かった取締の人が、別人のように優しく、かっこよく見えました。

そんなふうにして育ててもらった自分が、いよいよ取締になった時、「何かおごってー」とねだってきたのが、ペー助でした。
その頃には、囃子の子供たちの中の年長に、「こんだけやるから、囃子の子供皆で使えよ。」と子供の小遣いをまとめて渡すということもしてましたが、私はどうしても、自分がそうしてもらったように、一緒にお小遣いを使いたかったのでした。

囃子の子供たちと、露店をのぞきながらぞろぞろ歩き、「これやりたーい」とか「これ食べたーい」とか言われて、いつか言われたせりふを、今度は自分で「しょーがねーな、ほれ、皆で食えよ。」と言いたかったのです。
そんなことをしていると、あれこれと雑用の多いお祭り当日が余計に忙しくなるのですが、それでも、自分がしてもらったように、自分がしてあげたかったのです。

子供たちにしても、大人が着いて来るよりも、自分達だけで使った方が良かったのでしょう。(お金を預かってしまえば、年下の奴らをうまいことはぐらかすことも出来るでしょうし…。)
それでも、やっぱり、自分がしてもらったように、したかったんです。

そして、その夢が実現しました。
子供たちをぞろぞろ連れて露店を覗いていくと輪投げの前で小学生が「これやりたーい!」
来ました!いよいよやって来ました!夢の中でまで練習したセリフを言う時が。

「しょーがねーな、ほれ、順番だぞ。」
「やったー!」「オレ、いちばーん!」「オレが、いちばんだわ!」
なんて、予想以上に喧嘩までしてくれました。

「こらこら、喧嘩すんな、順番だぞ、順番。」
くーーーっ、このセリフ!言ってみたかった、言ってみたかった。

小学生が喧嘩してるのを横目で見ていた中学生のペー助は自分の番が来ると
ペー助「ポン太君、あのエロビデオにチャレンジしていい?ぎゃははは」
なんて、背伸びをしてた中学生でした。

ポン太「おお、いけいけ!だけど、ホントに取れたら、俺にくれ。」
ペー助は投げる前に、輪がビデオテープに入るかを実際に確かめてましたけど、どう頑張ったってビデオテープのが大きいのです。

ペー助「(露店のおばちゃんに)これ絶対ムリぢゃん!!」
なんて、やってました。

色気の出始めた高校生になった時は、マイ・ホームタウン駅のホームで傍若無人にタバコを吸ってました。
ペー助「おはようございます」
ポン太「けむてーな!あっち行け!」て言った瞬間、ホームで電車待ちをしていた人たちが一斉にこっちを、ザッ!て感じで振り向きました。
ペー助も私も、皆が振り向いた、その「ザッ!」に対して、二人で「ビクッ!」としてました。

名古屋の駅で高校生がタバコ吸ってても知らん顔ですが、ペー助になら注意できます。

そんな、ペー助がコツコツと靴底を鳴らしながらマイ・ホームタウン駅の跨線橋を、私と肩を並べて渡って行きます。

ポン太「おまえ…、大きくなったな…。」

ペー助「ぢゃ、おやすみなさい。」

悲しくなるほど痛切に年が経ったことを教えてくれました。

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いいお話ですね。(^^)
私も同じ様な経験をしたことがありますよ。結局、順送りなんですね善行の連鎖の。ポン太郎君もしてもらいしてあげるんでしょうね。これはすべてのことにも通じることですね。だから負の連鎖は避けたいです。ポン太がポン太郎にしてることはポン爺がポン太にしてたことだからね。ポン爺に感謝してください。ゴメンナサイ月並みで・・・。
わんちゃん 2011-06-26 (Sun) 17:21 Edit
そうなんだよね、きっとね。
おいらが、ポン太郎にしてることは、ポン爺がおいらにしたことなんだ。
初めて気付かされました。
そーか、そーだよね。そうなんだよね、きっとね。
それから、オフ会の件ですが、すばらしいテーマですね「メール返信時間は友情に反比例するか?」
上さんが、大喜びしてました。「女子高生みたいな議題だね。」て。

織姫様と彦星様が年に一度の逢瀬を遂げる時に金山に集うおじちゃん達…
悲しい…、悲し過ぎる…。

…、そして勿論行きますよ。今回は何食べよっかね~。
2011-06-27 (Mon) 05:14
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